今月、個人的に大変興味深い本が出版された。
川上弘宜 『「比べ読み・重ね読み」で「一人読み」』 明治図書 2009年9月
これは小学校国語の実践だ。すばらしいと思う。
(川上先生の修士論文もざっと読ませていただいた)
そう。
「比べ聴き・重ね聴き」で「一人聴き」
ができるような実践ができないか、と思ったわけ。
それこそ、鑑賞者を主体にし、自分をくぐらせ、情報化し、自分なりの聴き方ができるようになる有効な具体的手立てになるのではないか。
(音楽科であまり似たような実践が多くないのはきっと時数の問題だろう)
ひょっとしたら、「ギャラリートーク」よりも中学生向け対話型音楽鑑賞授業に向いているかもしれない。
実践そのものも魅力的だが、もっと印象に残ったのは「あとがき」だ。
「「比べ読み・重ね読み」の実践を初めてかれこれ12年になる。その間、雑誌原稿を書かせていただく時、研究授業をさせていただける時、模擬授業をさせていただける時、ことあるごとにこのテーマにつなげて考えてきた。「子どもに読書習慣を身に付けるには?」「到達度評価の観点をもって物語文を指導するには?」「ノート指導の在り方は?」私のどれに対する答えも「比べ読み・重ね読み」。何とかの一つ覚えのようである。
「比べ読み・重ね読み」に、なぜこんなにもこだわってきたのか。それは、この方法で授業すれば良い授業ができる、という実感である。大人も考えつかないような批評を言う子どもの姿が見られるから、といっても良い。
私は「良い授業がしたい」とかんがえていると、いつも「比べて」発問していた。それは討論を生む。一度授業で討論が成立したことのある方なら実感があると思うが、その充実感は「やみつき」になる。授業で学級経営している、という実感も湧いてくる。もう一度その快感を味わいたくなる。「くせになる」のである。」
このこだわりがすごい。こだわれることがすごい。
こだわれる人になりたい。こだわれる方法を開発したい。
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